「土用」と聞くと、「土用の丑の日にうなぎを食べる日」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
しかし、本来の「土用」はうなぎを食べる日のことではありません。
土用とは簡単にいうと、
「季節が次の季節へ移り変わる直前の約18日間」
のことです。
しかも土用は夏だけではなく、春・夏・秋・冬の年4回あります。
さらに昔から「土用には土いじりをしてはいけない」ともいわれています。
なぜ土を触ってはいけないのでしょうか。
この記事では、
・土用とは何か
・2026年の土用はいつなのか
・春土用、夏土用、秋土用、冬土用の違い
・土用に土いじりをしてはいけない理由
・土いじりができる「間日」とは何か
・土用の丑の日とは何か
について、わかりやすく解説します。
土用とは何か?簡単に解説
土用(どよう)とは、立春・立夏・立秋・立冬の直前に設けられた約18日間の期間です。
つまり、次の季節へ移る直前の「季節の変わり目」と考えるとわかりやすいでしょう。
土用というと夏のイメージが非常に強いのですが、本来は年4回あります。
・冬土用:冬から春への変わり目
・春土用:春から夏への変わり目
・夏土用:夏から秋への変わり目
・秋土用:秋から冬への変わり目
このように四季それぞれに土用があります。
土用の由来は「陰陽五行説」
なぜ季節の変わり目を「土用」と呼ぶのでしょうか。
その由来には、中国から伝わった「陰陽五行説」が関係しています。
陰陽五行説では、自然界のさまざまなものを
木・火・土・金・水
という5つの要素に分類して考えます。
季節については、
春=木
夏=火
秋=金
冬=水
とされました。
ところが、これでは「土」だけが余ってしまいます。
そこで「土」を春夏秋冬それぞれの季節の終わりに割り当てたとされています。
これが「土用」の考え方につながっています。
つまり土用は、特定の夏の日を表す言葉ではなく、四季の間に設けられた季節の移行期間なのです。

2026年の土用はいつ?春夏秋冬の日程
2026年の土用は次の通りです。
土用 期間
冬土用 1月17日~2月3日
春土用 4月17日~5月4日
夏土用 7月20日~8月6日
秋土用 10月20日~11月6日
つまり2026年にも、土用は4回あります。
それぞれ詳しく見てみましょう。
2026年の冬土用
2026年の冬土用は、
1月17日(土)~2月3日(火)
です。
冬土用は「立春」の直前にあたります。
暦の上では、冬から春へと季節が切り替わっていく時期です。
2026年の立春は2月4日ですから、その前日である2月3日までが冬土用となります。
冬土用の間日
2026年の冬土用の間日は、
・1月17日
・1月19日
・1月28日
・1月29日
・1月31日
です。
2026年の春土用
2026年の春土用は、
4月17日(金)~5月4日(月)
です。
春土用は「立夏」の直前にあたります。
春から夏へと移り変わっていく時期です。
ゴールデンウィークとも重なるため、ガーデニングや家庭菜園、庭の手入れなどを予定している人にとっては少し気になる土用でもあります。
春土用の間日
2026年の春土用の間日は、
・4月17日
・4月25日
・4月26日
・4月29日
です。
2026年の夏土用
2026年の夏土用は、
7月20日(月)~8月6日(木)
です。
一般的に「土用」といえば、この夏土用を指すことが多くなっています。
夏土用は「立秋」の直前です。
「まだ真夏なのに秋?」と思うかもしれませんが、二十四節気では立秋から暦の上の秋が始まります。
その直前にあたるのが夏土用です。
2026年の土用の丑の日は7月26日
2026年の夏の「土用の丑の日」は、
7月26日(日)
です。
この日にうなぎを食べる風習が広く知られています。
そのため、
「土用=うなぎを食べる日」
と思われがちですが、正確には「夏土用の期間中に巡ってくる丑の日」が土用の丑の日です。
夏土用の間日
2026年の夏土用の間日は、
・7月21日
・7月28日
・7月29日
・8月2日
です。
2026年の秋土用
2026年の秋土用は、
10月20日(火)~11月6日(金)
です。
秋土用は「立冬」の直前にあたります。
秋から冬へ向かう季節の変わり目です。
秋土用の間日
2026年の秋土用の間日は、
・10月24日
・10月26日
・10月28日
・11月5日
です。
土用に「土いじり」をしてはいけないのはなぜ?

土用について調べていると、
「土用は土いじりをしてはいけない」
という話を目にすることがあります。
これは昔からの信仰や風習に由来します。
土用の期間には「土公神(どくじん・どこうじん)」という土をつかさどる神様が土を支配すると考えられていました。
そのため土用に土を掘ったり動かしたりすると、土公神の怒りに触れるとされたのです。
もちろん、これは科学的に土を触ることが危険だという意味ではありません。
日本に古くから伝わる暦や信仰上の考え方です。
土用に避けるとされる土いじりとは?
伝統的に避けるとされているのは、土や地面を大きく動かす行為です。
たとえば、
・庭の土を掘る
・草むしりをする
・畑を耕す
・苗木を植える
・植木を植え替える
・井戸を掘る
・基礎工事をする
・地面を掘削する
などです。
特に家の新築や増改築、基礎工事などでは、暦を気にする家庭もあります。
一方、現代では仕事や天候などの都合もありますので、必ず土用を避けなければならないというものではありません。
あくまで昔から伝わる風習として考えるとよいでしょう。
土用でも土いじりOK?「間日」とは
「約18日間も庭仕事ができないの?」
と思う人もいるでしょう。
実は土用には「間日(まび)」と呼ばれる日があります。
間日とは、土公神が土を離れて天上へ行くため、土用期間中であっても土を動かしてよいとされてきた日です。
間日は季節ごとに日の十二支によって決められています。
春土用 巳・午・酉の日
夏土用 卯・辰・申の日
秋土用 未・酉・亥の日
冬土用 寅・卯・巳の日
そのため、土用の風習を大切にしながらガーデニングや庭仕事をしたい場合は「間日」を選ぶ方法があります。
土用に土いじりをしてしまったらどうなる?
知らずに土用期間中に草むしりやガーデニングをしてしまったからといって、必要以上に心配する必要はありません。
そもそも土用の土いじりを避ける習慣は、伝統的な暦や信仰に基づいたものです。
「土用に土を触ったら必ず悪いことが起こる」という科学的根拠があるわけではありません。
「知らずに庭の草を抜いてしまった!」
という場合でも、過度に不安になる必要はないでしょう。
今後気になるのであれば、土用期間を確認し、間日に庭仕事をする程度で十分です。
土用の丑の日とは?
土用の中でも特に有名なのが「土用の丑の日」です。
昔の暦では、日にちにも十二支が割り当てられていました。
子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥
という12種類が順番に巡ります。
土用期間中に巡ってきた「丑の日」が「土用の丑の日」です。
そのため「土用」と「土用の丑の日」は同じ意味ではありません。
土用=約18日間の期間
土用の丑の日=その土用期間中にある丑の日
という違いがあります。
なぜ土用の丑の日にうなぎを食べるの?
夏の土用の丑の日には「うなぎを食べる」という風習があります。
有名なのが、江戸時代の学者・平賀源内が関係しているという説です。

夏場にうなぎが売れず困っていた店に対して、平賀源内が「本日土用丑の日」といった看板を掲げることを提案し、それが評判になったという話です。
ただし、このエピソードについては後世に広まった説であり、確実な史料で裏付けられた事実として断定するのは注意が必要です。
もともと日本には、丑の日に「う」のつく食べ物を食べて暑い時期を乗り切ろうとする習慣があったともいわれています。
土用は「季節の変わり目」と覚えると簡単
土用という言葉を難しく考える必要はありません。
もっとも簡単に覚えるなら、
「春・夏・秋・冬、それぞれの季節が終わる直前の約18日間」
です。
冬 → 土用 → 春
春 → 土用 → 夏
夏 → 土用 → 秋
秋 → 土用 → 冬
というイメージです。
土用は、次の季節へ移るための「季節の境目」と考えるとわかりやすいでしょう。
土用は昔の人の「季節の変化への注意期間」だった?
土用には陰陽五行説や土公神などの信仰が深く関係しています。
一方で現代的な視点から見ると、土用はいずれも季節が大きく変わる時期です。
冬土用は真冬から春へ。
春土用は春から初夏へ。
夏土用は猛暑の時期。
秋土用は気温が下がり始める時期です。
季節の変わり目には気温や湿度なども変化します。
昔の人にとって土用は、暦の上で「季節が変わるので少し慎重に暮らそう」と意識する目安でもあったと考えると、現代人にも理解しやすいのではないでしょうか。
2026年の土用と間日一覧
最後に、2026年の土用と土いじりができるとされる「間日」をまとめておきます。
土用 期間 間日
冬土用 1月17日~2月3日 1月17日・19日・28日・29日・31日
春土用 4月17日~5月4日 4月17日・25日・26日・29日
夏土用 7月20日~8月6日 7月21日・28日・29日・8月2日
秋土用 10月20日~11月6日 10月24日・26日・28日・11月5日
ガーデニングや家庭菜園などで「土用の土いじり」が気になる場合は、この間日をチェックしておくとよいでしょう。
まとめ|土用とは季節の変わり目の約18日間
土用とは、立春・立夏・立秋・立冬の直前にある約18日間のことです。
夏だけではなく、
・冬土用
・春土用
・夏土用
・秋土用
と年4回あります。
また、昔から土用には土公神が土を支配すると考えられ、土いじりや土を大きく動かす作業を避ける風習があります。
ただし「間日」については、土用期間中でも土いじりをしてよい日とされています。
2026年の土用は、
冬土用:1月17日~2月3日
春土用:4月17日~5月4日
夏土用:7月20日~8月6日
秋土用:10月20日~11月6日
です。
「土用=うなぎの日」と覚えていた人も多いかもしれません。
本来の土用は、春夏秋冬それぞれに訪れる「季節の変わり目」。
そう考えると、日本の暦と四季の関係が少し見えてくるのではないでしょうか。


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