「白露」という言葉を見て、「しろつゆ?」「はくろ?」と読み方に迷ったことはありませんか?
白露は「はくろ」と読み、二十四節気のひとつです。
暦の上では秋が少しずつ深まり、朝晩の涼しさを感じ始める頃を表しています。しかし、近年の9月上旬はまだまだ暑く、「本当に秋なの?」と思ってしまうこともあるでしょう。
この記事では、白露とは何なのか、読み方や意味、2026年はいつなのかを中心に、由来や季節の特徴、食べ物などについて分かりやすく解説します。
白露とは?

白露とは、二十四節気(にじゅうしせっき)の15番目にあたる節気です。
二十四節気とは、太陽の動きをもとに1年を24の期間に分け、季節の移り変わりを表した暦の目安です。
白露は「処暑(しょしょ)」の次、「秋分(しゅうぶん)」の前にあたります。
順番にすると、
立秋 → 処暑 → 白露 → 秋分 → 寒露 → 霜降
となります。
暦の上ではすでに秋。白露を迎える頃になると、日中は暑さが残っていても、朝晩には少しずつ秋の気配が感じられるようになります。
白露の読み方は?
白露の読み方は、
「はくろ」
です。
「白」は「はく」、「露」は「ろ」と読みます。
普段の生活ではあまり使わない言葉なので、「しらつゆ」「しろつゆ」と読みたくなりますが、二十四節気では「はくろ」と読みます。
なお、「白露(しらつゆ)」という読み方そのものが間違いというわけではありません。
文学や和歌などでは、草木に降りた白く輝く露を「しらつゆ」と表現することがあります。
つまり、**二十四節気の名称としては「はくろ」**と覚えておけばよいでしょう。
白露の意味とは?
白露には、文字通り「白く光って見える露」という意味があります。
秋が近づくにつれて夜間の気温が下がると、空気中の水蒸気が冷やされ、草花などに露がつくようになります。
朝日を受けた露は白く輝いて見えることから、この時期を「白露」と呼ぶようになったとされています。
昔の人は温度計や天気予報がなくても、
「朝、草に露がつくようになった」
という自然の変化から、秋の訪れを感じ取っていたのでしょう。
白露とは、ひと言で表現すれば、
「朝露が見られるようになり、本格的な秋の気配が現れ始める頃」
という意味になります。
2026年の白露はいつ?
2026年の白露は9月7日(月)です。
白露の日付は毎年まったく同じではなく、年によって9月7日または9月8日頃になります。
これは二十四節気が単純にカレンダーの日付で決められているのではなく、太陽の位置を基準として決められているためです。
白露は「1日だけ」ではない
「白露は9月7日」と聞くと、その日だけを白露と考えがちですが、二十四節気には「期間」としての意味もあります。
2026年の場合、白露は9月7日から次の節気である秋分を迎える前日までの期間を指すこともあります。
つまり、
「白露の日」=白露が始まる日
「白露の期間」=白露から次の秋分まで
という2つの意味があるのです。
白露は二十四節気の何番目?

白露は二十四節気の第15番目です。
二十四節気を季節別に見ると、秋には次の6つがあります。
秋の二十四節気
立秋:秋の始まり
処暑:暑さが落ち着き始める頃
白露:草木に露がつき始める頃
秋分:昼と夜の長さがほぼ同じになる頃
寒露:冷たい露が見られる頃
霜降:霜が降り始める頃
白露は秋の節気の3番目。
暦の上では、ちょうど秋の前半から中盤へ向かう時期に位置しています。
白露の頃はどんな季節?
白露を迎える9月上旬は、昔の暦では秋らしさが増してくる時期とされていました。
ただし、現代の日本では少し事情が違います。
日中はまだ残暑が厳しい
9月上旬といえば、現在ではまだ真夏のような暑さになる日もあります。
最高気温が30℃を超える地域も珍しくなく、「白露と言われても秋らしくない」と感じる人も多いでしょう。
しかし、日が暮れる時間は少しずつ早くなり、朝晩の気温も真夏に比べれば徐々に下がっていきます。
昼間は夏、朝晩は秋。
そんな季節の境目が白露です。
朝露が見られるようになる

白露を象徴する自然現象が「朝露」です。
夜から明け方にかけて気温が下がると、草や葉の表面に小さな水滴がつくことがあります。
早朝の草むらを見てみると、小さな露が朝日に照らされ、キラキラと輝いていることがあります。
まさに「白露」という言葉にふさわしい風景です。
秋の虫の声が聞こえてくる

白露の頃になると、
スズムシ
コオロギ
マツムシ
など、秋の虫の声が目立つようになります。
昼間の暑さとは対照的に、夜になると虫の音が聞こえ、「もう秋なんだな」と感じることも増えてきます。
なぜ9月なのに「秋」なの?
「9月7日頃なんて、まだ暑いのに秋なの?」
と疑問に思う人もいるでしょう。
これは、現在の季節感と二十四節気が生まれた時代の暦や気候に違いがあるためです。
二十四節気は古代中国で生まれ、太陽の動きを基準に季節を24等分したものです。
日本でも長い間、農作業や暮らしの目安として使われてきました。
さらに現代では、地球温暖化や都市化などの影響もあり、9月になっても厳しい残暑が続く年が増えています。
そのため、
暦では秋でも、体感的にはまだ夏
というズレが生じやすくなっています。
それでも、日の長さや朝晩の空気、虫の声、植物などに目を向けてみると、白露の頃には確実に季節が秋へ進んでいることが分かります。
白露の七十二候とは?
二十四節気をさらに細かく約5日ずつに分けたものを「七十二候(しちじゅうにこう)」といいます。
白露にも3つの七十二候があります。
初候「草露白(くさのつゆしろし)」
草に降りた露が白く輝いて見える頃です。
「白露」という名前をそのまま表したような季節です。
次候「鶺鴒鳴(せきれいなく)」
セキレイが鳴き始める頃を意味します。
セキレイは水辺などでよく見られる鳥で、長い尾を上下に振る姿が特徴です。
末候「玄鳥去(つばめさる)」
春に日本へやってきたツバメが、暖かい南の地域へ帰り始める頃です。
ツバメの旅立ちもまた、夏の終わりと秋の深まりを知らせる自然のサインといえるでしょう。
白露の頃に見られる花や植物
白露の頃には、夏の花から秋の花へと少しずつ主役が移っていきます。
代表的なのが次のような植物です。
秋の七草
秋には「秋の七草」があります。
・萩(ハギ)
・尾花(ススキ)
・葛(クズ)
・撫子(ナデシコ)
・女郎花(オミナエシ)
・藤袴(フジバカマ)
・桔梗(キキョウ)
春の七草は食べるものとして知られていますが、秋の七草は美しい草花を眺めて季節を楽しむものという違いがあります。






萩

白露の頃を代表する秋の植物のひとつが萩です。
小さな赤紫色や白色の花を咲かせ、古くから秋を象徴する植物として親しまれてきました。
『万葉集』にも数多く登場する、日本人にとってなじみ深い秋の花です。
白露の頃の食べ物
白露の時期は「食欲の秋」の入口でもあります。
夏から秋へ移り変わるこの時期には、さまざまな旬の食材が出回り始めます。
梨
みずみずしく爽やかな甘さが特徴の梨は、晩夏から秋にかけて旬を迎えます。
残暑が続く白露の頃にも食べやすい果物です。
ぶどう
巨峰やシャインマスカットなど、多くのぶどうが旬を迎える季節です。
9月は品種も豊富になり、秋の味覚として楽しめます。

サンマ
秋の味覚として有名なのがサンマです。
漁獲状況によって旬や流通量は変化しますが、秋を代表する魚として現在でも親しまれています。
里芋
里芋も秋に旬を迎える食材です。
十五夜の「芋名月」とも深い関係があり、煮物や汁物など日本の秋の食卓によく登場します。

白露と秋分の違いは?
白露の次にやってくる二十四節気が「秋分」です。
白露は、
朝露などから秋の気配がはっきりしてくる頃
を表します。
一方、秋分は、
昼と夜の長さがほぼ同じになる頃
として知られています。
白露から秋分へ進むにつれて、日没はさらに早くなり、朝晩の涼しさも増していきます。
つまり白露は、本格的な秋へ向かう途中の節目と考えると分かりやすいでしょう。
白露と「露」の関係
白露という言葉の主役は、やはり「露」です。
露は雨のように空から降ってくるわけではありません。
夜間に地面や植物の表面が冷え、その周囲の空気も冷やされることで、空気中に含まれていた水蒸気が水滴となって付着します。
これが露です。
昔の人々は、この小さな自然現象を見逃さず、季節の変化を表す言葉として「白露」という美しい名前を残しました。
エアコンや天気予報に頼る現代とは違い、草の葉についた一滴の露も、当時の人々にとっては重要な「季節のお知らせ」だったのかもしれません。
白露にまつわる風習はある?
白露そのものには、冬至のゆず湯や端午の節句の菖蒲湯のような、全国的に定着した大きな行事や風習はありません。
しかし、白露の頃は秋の行事が増えてくる時期です。
地域や年によっては、
・十五夜に向けた準備
・秋祭り
・収穫に関する行事
・秋のお彼岸に向けた準備
などが行われます。
白露は特別な行事をする日というよりも、自然の変化から秋の訪れを感じる節気と考えたほうがよいでしょう。
まとめ
白露は「はくろ」と読み、二十四節気の15番目にあたる季節の節目です。
2026年の白露は9月7日(月)。
「草木に白く輝く露がつき始める頃」という意味があり、朝晩の涼しさや朝露、秋の虫の声など、夏から秋への変化が感じられる季節です。
現代の9月上旬は残暑が厳しく、「秋と言われてもピンとこない」という日も少なくありません。
それでも朝早く外へ出てみると、少し涼しくなった空気や草木についた露、虫の声など、小さな秋が見つかるかもしれません。
白露は、そんな「目立たないけれど確実にやってくる秋」を知らせてくれる、日本の季節感にぴったりの言葉なのです。


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