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アデノウイルスに大人が感染した場合:重症になるリスクとは?【しんどい症状】【まれ】

生活
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「アデノウイルス」と聞くと、子どもの病気というイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし、実は大人にも感染し、場合によっては日常生活や仕事に大きな支障をきたすことがあります。特に、家族に子どもがいる方や、医療・教育など人との接触が多い職種の方にとっては、見過ごせない感染症です。

この記事では、アデノウイルスに大人が感染した際の症状や重症化のリスク、治療・予防法、そして出勤判断の目安などを、専門情報に基づいてわかりやすく解説します。体調が気になる方や、家族内での感染が不安な方はぜひ参考にしてください。


一般的にアデノウイルスは子どもに多く見られるウイルスですが、大人でも十分に感染し得ます。特に、大人は感染機会が少ない分、免疫を持っていない型に感染すると強く症状が出ることがあります。

また、感染するウイルスの「型」によって症状や重症度が異なるのがアデノウイルスの特徴です。たとえば:

  • 7型・14型・21型:肺炎など重症化しやすい
  • 3型・4型:咽頭炎・プール熱が中心
  • 8型・19型:目の感染(流行性角結膜炎)を引き起こす

重症化のリスクが高いケース:

  • 高齢者(65歳以上)
  • 基礎疾患のある人(喘息・糖尿病・心疾患など)
  • ストレスや睡眠不足による免疫力低下時
  • がん治療中・免疫抑制剤使用中の方

大人であっても、油断せず体調の変化に敏感になることが大切です。

現在、アデノウイルスに対する特効薬(ウイルスを直接排除する薬)はありません。そのため、治療は「対症療法」が中心になります。

主な治療内容:

  • 解熱剤(アセトアミノフェンなど):高熱を一時的に和らげる
  • 咳止め薬・去痰薬:呼吸器症状の緩和
  • 抗菌目薬やステロイド点眼薬:目の炎症が強い場合(※眼科の指示が必要)
  • 整腸剤・水分補給:下痢や胃腸症状への対応

また、栄養と睡眠をしっかりとり、免疫を保つことが回復の鍵です。のどの痛みや発熱が続くと食欲が落ちやすいので、柔らかく消化の良い食事を選ぶようにしましょう。

注意:症状が5日以上続く、意識障害や呼吸困難がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。


アデノウイルスの潜伏期間は2〜14日(平均5〜7日)とされています。潜伏期間中は無症状ですが、体内でウイルスが増殖しています。

初期に現れやすい症状:

  • 微熱から始まり、急激に39℃近くまで上昇する発熱
  • のどの痛みや腫れ、飲み込みづらさ
  • 目の違和感(充血、目やに、痛み)
  • 下痢、腹痛、吐き気などの胃腸症状
  • 咳や鼻水などの風邪に似た症状

症状が風邪やインフルエンザとよく似ているため、周囲でアデノウイルスが流行しているかを確認することも判断の目安になります。


アデノウイルスは非常に感染力が強く、症状が出てから3〜5日は特に感染しやすい状態です。加えて、症状が落ち着いた後も、体内からウイルスが排出され続ける場合があります(最大2週間程度)。

感染を広げないための行動:

  • 手洗いは最低20秒、石けんと流水で丁寧に
  • 共有スペース(トイレ、ドアノブ、キッチン)を1日1回以上消毒
  • マスク着用と咳エチケットの徹底
  • 感染者が使ったタオル・食器は別にして洗う

特に家庭内での感染拡大を防ぐには、「看病する人を1人に絞る」「換気を1日数回行う」なども効果的です。


「目が真っ赤」「目やにが増えた」など、目の症状から感染が発覚することもあります。これは**流行性角結膜炎(はやり目)**によるもので、アデノウイルス8型などが原因です。

主な症状:

  • 片目から始まって、数日で両目に拡大
  • まぶたの腫れ、痛み、目やにの増加
  • まぶしさを感じる(羞明)
  • 耳の前のリンパ節が腫れることも

角膜まで炎症が進むと、数ヶ月〜数年単位で視力に影響を残す可能性もあるため、目の症状が出た場合は、必ず眼科を受診してください。

「発熱も咳もないが、目だけ赤い」という場合でも油断は禁物です。流行性角結膜炎は非常に感染力が強く、接触感染が主な感染経路となります。

以下のような場合、周囲に感染を広げる可能性があります:

  • タオルや洗面器の共用
  • アイメイク用品やコンタクトケースの共用
  • 不十分な手洗いで他人に触れる

症状が軽い場合でも、学校保健安全法では「登校停止」が定められており、社会人でも出勤自粛が望まれるケースです。


アデノウイルスの感染経路は以下の3つ:

  1. 飛沫感染:くしゃみや咳から空気中に飛び散る
  2. 接触感染:手すり、タオル、食器などから手に付着し粘膜へ
  3. 経口感染:汚染された手で食事などを取ることで感染

予防のポイント:

  • 次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)による消毒が有効
  • アルコールでは不活化しにくいため、必ず水洗いと物理的清掃を併用
  • 手洗い・うがい・マスク着用を徹底
  • 外出後やおむつ交換後は石けんと流水で手洗いを

また、疲労や睡眠不足による免疫力低下も感染リスクを高めます。栄養バランスの良い食事と十分な休養を心がけましょう。


大人が感染した場合、症状のピークは3〜5日間程度で、その後徐々に回復します。ただし、体力が落ちていると回復が遅れることがあります。

目安として:

  • 発熱・のどの痛みなど:4〜5日で軽快
  • 目の症状:2〜3週間程度かかることも
  • 胃腸症状(下痢など):1週間ほどで改善

なお、体調が回復してもウイルスの排出は続いている可能性があるため、他人への感染に配慮する期間は1週間以上が望ましいです。


社会人の場合、アデノウイルスに感染しても法律上の出勤制限はありません。ただし、感染力の強さを考慮し、以下のような対応が推奨されます。

出勤判断のポイント:

  • 高熱・のどの痛み・目の充血などの症状がある間は出勤を避ける
  • 体調が戻っても最低2日間は自宅療養を目安に
  • 職場の就業規則や産業医の指示に従う

また、職場に妊婦や高齢者がいる場合は、自分が軽症でも周囲に重症化リスクがあるため、特に慎重な判断が求められます。


アデノウイルスは子どもに多い感染症というイメージがありますが、大人にも十分に感染するリスクがあり、重症化する可能性もあります。特効薬がないからこそ、初期対応・予防策・適切な休養が重要になります。

感染してしまった場合も、焦らず、対処法を知って落ち着いて行動することが回復への近道です。もし症状に心当たりがある方や、家族内で感染者が出ている場合は、早めの受診・感染対策を心がけましょう。

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